胸いっぱいGYU
「あの・・久住さん・・沙都ちゃんのことなんですけど・・」
「・・ああ」
久住さんは顔色一つ変えずに前を見て歩いていた。
・・言いづらい・・なぁ・・(汗)
こういう場合、なんて言えばいいんだろうか・・。
んーーー・・。
「諒・・」
オレがグズグズしている間に久住さんから声がかかった。
「は、はい・・」
「沙都のヤツ・・お前になんか言ったか?」
・・何で久住さん・・そんなこと聞くんだ・・?
・・もしかして、久住さん・・知ってる!?(汗)
「あ・・はい・・告白・・されてしまいました・・」
オレは少し半笑い気味に答えた。
なんだか・・無性に照れくさかった。
「そっか・・アイツ・・やるなぁ・・」
久住さんも半笑い気味にそう言う。
感じからしてどうやら久住さんは沙都ちゃんの気持ち知ってたみたいだな・・。
「悪かったな、小学生の世話なんか頼んで・・。まあ、ちょっとした兄心と思って許してくれな」
そう言って久住さんは道端の自販機で缶コーヒーを買い、それをオレにくれた。
そして自分の分をもう一本買って、また歩き出した。
オレは缶コーヒーをあけ、一口飲んでふぅーっと息を吐いた。
「あの・・久住さん・・」
「あ?」