胸いっぱいGYU

「オレ・・一目惚れしてしまいました・・」

オレ・・・今めちゃくちゃドキドキしてる・・。

つーかこんなセリフ、生まれて初めて言ったよ・・。

「ふーん、めずらしいなー、お前が一目惚れかー・・。相手は誰だ?女子大生か?」

そう言った後、久住さんは缶コーヒーを口元に持っていった。


「オレ・・沙都ちゃんに一目惚れしました・・」



『ブーーーーーっ!!』


オレのドキドキの告白の後、久住さんは飲んでいたコーヒーを吹き出した。

「ちょ、ちょっと待て待て!オイ・・小学生だぞ!?・・・つーか・・沙都!?」

久住さんはオレが今までみたことがないくらい動揺し始めた。

いや・・当然の反応だな・・。

「おい・・諒・・本気で言ってんのか・・?」

ええ・・かなり本気ですよ・・オレ・・。

「久住さん・・オレの初恋です・・」

オレの気持ちワルいひと言に久住さんは口を開けたまま呆然とオレを見る。

「あ・・いや、お前がいいなら何も言わねーけど・・。俺・・なんか複雑だなぁ・・沙都には目出度い話だけどなぁ・・」

久住さんはなにやら少し苦笑いをしながら飲んでいた缶コーヒーを飲み干し、空き缶をゴミ箱に投げ入れた。

そしてオレの目をじっと見据える。




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