胸いっぱいGYU
「ーーーーー!?」
って・・アレ・・校門の前に立ってるのって・・。
しかもなんだ??
ウチの男子生徒に囲まれてやがる・・。
「ねーねー、行こうよーカラオケ♡」
「あ、あのっ、わたしっ・・」
オレは校門前でナンパしている男子生徒の肩を後ろから叩いた。
「オイ・・お前ら・・オレの女になにしてくれてんだ?」
よく見るとウチのクラスの奴らだった。
「んだよ・・諒、お前の女かよ・・どうりでかわいいはずだな・・ちぇ・・っ」
そんな捨て台詞を残して足早に去っていった。
「ふぅ・・・」
「・・・・」
「・・沙都・・」
「・・は、はい・・」
駅前で待ち合わせをしているはずの沙都がこの場にいるというのはどういうことだ?
オレはいかにもそう言いたげな表情をワザと沙都に見せつけた。
「・・待ち合わせの時間に早くついちゃったから・・・」
沙都はうつむいたまま言い訳を始める。
「・・・」
オレは何も言わずにただじっと沙都を見続けた。
「だ、だってっ、学校からでてくる諒をみたかったんだもん・・」
「・・・」
「ホントは・・一緒に学校に通いたいんだもん・・」