胸いっぱいGYU
そんな沙都は小学生のくせに、と言ってはなんだけど・・整った顔立ちのせいか普通にしていると高校生に・・見えなくもない。

デートをする時はオレが家まで迎えにいくか、駅前で待ち合わせるか・・というかんじだ。

外で待ち合わせをする時は必ず沙都よりも早くに到着して待つようにしている。

・・・。

・・心配だから・・!!

今日みたいにオレのこと待たれていたら気が気じゃない!

現にナンパされてたし!!

・・それにしてもアイツら・・ナンパした沙都が小学生だって知ったらどんな顔するだろう。

想像するとちょっと笑えるな・・。


「ねー諒、今度学校でね写生会があるの・・。また絵見てくれる?」

歩いている途中、突然沙都が首を傾げながらかわいらしく聞いてくる。

オレは絵を描くのが好きで絵でメシを食っていくのが夢だった。

そんなオレは沙都が授業で描いてきた絵をみるのが好きだ。

そしてたまに二人で同じ風景を見ながら絵を描く。

本当にオレは今幸せだ。

「沙都の絵、楽しみにしてるよ」

オレは沙都に優しく笑いかけた。

沙都も満面の笑みで返してくれる。


「そうだ、沙都!堤防まで絵描きにいくか?」

「いくっ!!」

そんな風に元気に返事をした沙都の手をとり早速堤防まで足をのばした。















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