青空の欠片
再び、チャイムが鳴り響き、HRが終わった。
一時間目は、担任の数学らしい。
回りから激しい反感の声が聞こえた。
「………………の………姫が………に…居るらしいぜ。」
…………ん?
「本気で!?うわー…恐ェ〜…」
…………何処に来ても…離れない称号だ。
戦場の歌姫…。
これは、いつまでも付き纏うのかな…?
「……はぁ……馬っ鹿みたい………。」
「誰がだ?」
「……………あ、あはは〜………じ、自分が〜…。」
「…ったく、授業はちゃんと聞けよー?」
担任が私の目の前で眩しいくらいの笑顔を見せた。
私は苦笑を浮かべて、ごまかした。
「…戦場の歌姫…か。」
私は誰にも聞こえない声で、呟いた。