泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「みんなおっ帰りー。
ココアのむ?」
なながキッチンルームのドアを開けると、そこにはめぐがいた。
「めぐお姉さん、手伝います!!」
純恋が俺や潤、それに奈々の間をすり抜けて台所にいるめぐに一目散に近づいていく。
そうそう。お姉さんっていうのがめぐと純恋の間では随分定着したらしい。
めぐが純恋に名乗った時にお姉さんって呼ぶの辞めないでって言ってたからなぁ。
「ありがとう純恋! みんな入れちゃうよ〜」
めぐは、キッチンからソファに座っている俺達三人を見据えて、まるでいいのー?とでも聞き出すように首をかしげた。
「恵美、上手いの入れてくれよ?」
奈々は恵美のいる方向に振り向いて、
ウィンクをした。
あ、奈々の機嫌直ったなコレ。
ハハ、すげぇ単純。
やっぱこいつらいたら、俺ら3人お邪魔虫のような気がするわ。