泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「………おまえら、後悔するぞ」
俺は何を言ってるんだ。
こんなことを言ったら、嘘をついてるのがバレるんじゃないのか。
いや、もう……バレてるのか。
「今お前を捨てた方が、よっぽど後悔するよ」
潤は俺を抱くのをやめると、スッと片手を上にあげて、俺の頭を撫でた。
その手は今まで幾度もやられたその行為の中で、
一番、優しい手つきと、一番、暖かい温度をしていた。
それだけで、俺はまたどうしようもなく泣けてしまった。
「全くだ。なぁ?、恵美」
奈々が困った顔をして、俺を見ながら言う。
「もっちろん!全く、これだから創始者は。ね、純恋?」
めぐは、自分の真ん前にいる純恋にウィンクをして、笑った。
「はい!! 恵美お姉様っ!」