泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。





 純恋が満足げに頷き、笑った。


「アハッ!アハハハハハ!!おまえら、ホントに馬鹿だ」



 俺は自分の顔を片手で隠して、声を上げて笑った。



 ………いや、笑っているフリをした。



 右目からボタボタと嬉し涙がこぼれているのを片手で隠し、只々笑い続けた。



 もうダメだ。




 嘘なんて、こんなこと言う奴らに通じるわけない。





「馬鹿はどっちだよ、空我。今更、俺達に捨てられるとか思ってんじゃねぇーよ」



 潤は俺の片手を掴み、顔を隠すのをやめさせた。





「やっぱり、泣いてんじゃん」






 潤は、俺の泣き顔をを困ったような顔で見つめ、笑った。




 --見破られた。




 あぁ、やっぱりダメだ。



 潤には、何があっても絶対に誤魔化せない。




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