泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「ブッ!!」
ドアを開けた瞬間、白い何かが、俺の顔に勢い良く直撃した。
予想もしない出来事に体がバランスを崩して、
ズルっと音を立てるように足が滑った。
あ、ヤバい……。
そう思ったが、時、既に遅し。
俺は頭から床へ、真っ逆さまに転びそうになった。
「あづさん!大丈夫ですか?」
俺を真横から支え、当たった白いものをどけてくれたらしい純恋が、心配そうに俺の様子を伺って言った。
どうやら純恋の横にあった真っ白い枕が、俺に勢い良く直撃したモノらしい。