泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「組長ー、集まりましたよー」
屋上に行ってから30分ほどが経った頃、
屋上のドアを叩いて、桜桃はそう言った。
1時間って言ったんだけどな。
まさかその半分で済ませるとはな……。
多分優秀ってのは、こういう奴を
言うんだろうな。
「おー、サンキュ」
俺は軽く首を振り向かせて、屋上に入ってきた桜桃の顔を見た後、足を浮かせて、ゆっくりと立ち上がった。
ま、こいつを優秀にしたて上げたのは俺なんだけどな。そう思うと、俺はつい、気分が上がった。
「お手をどうぞ、純恋姫」