泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「あれ?もしかして自覚ナシ?」
めぐは俺の熱を帯びた顔を見て、さぞかし愉快に笑ってそう言い放った。
「あーもうテメェらマジうっせぇ!!」
俺は拗ねたように屋上のドアを蹴り開けて、
一足先にエレベーターに向かった。
「ちょ、あづさん!置いてかないで下さいよ〜」
慌てた純恋が、俺の横へ一目散に走ってくる。
「置いてくわけないだろ?バーカ」
そう言い、俺は笑った。