泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。


「あれ?もしかして自覚ナシ?」


めぐは俺の熱を帯びた顔を見て、さぞかし愉快に笑ってそう言い放った。



「あーもうテメェらマジうっせぇ!!」




 俺は拗ねたように屋上のドアを蹴り開けて、
一足先にエレベーターに向かった。




「ちょ、あづさん!置いてかないで下さいよ〜」



 慌てた純恋が、俺の横へ一目散に走ってくる。




「置いてくわけないだろ?バーカ」



 そう言い、俺は笑った。





< 140 / 284 >

この作品をシェア

pagetop