泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
6人全員エレベーターに乗り終わった時は、
もうやたら静かだった。
それはさっき声を出しすぎたせいなのか、
あるいは1階にいる下っ端に宣言をするために
緊張しているからなのか。
………恐らく、いや、
間違いなく後者だ。
だが、それも悪くない。
「あのー、この人誰なんですか?」
エレベーターの中で桜桃が、純恋を凝視して
言った。
「「「「今にわかるよ」」」」
声を揃え、そう俺達は笑って言い放った。