泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「じゃ、総長と姫を胴上げでもしますか!」
突然、潤はそんなことを言って、
ソファから立ち上がった。
「は? つーか潤、いきなり持ち上げんな!」
立ち上がった潤は、俺を軽々しく抱っこしてしまう。
潤に怪訝そうな目を向け、俺は喚いた。
「いーじゃん?
あづ軽いし」
いやいや、どんな理由だよ!!
「純恋、ちと持ち上げるぞ」
続けて奈々もめぐの腕を解いて 立ち上がり、純恋の元へ行った。
「え、私もですか?」
純恋普通に確認してるし!
冷静かよ!
「ああ」
奈々は軽く口角を上げていい、純恋を持ち上げた。
俺達を抱いた潤と奈々は、つかつかと下っ端のいるところへ降りていく。どうやら桜桃と龍弥は、 すでにそこに紛れたらしい。
「いくよ!
せーのっ!!」
めぐの掛け声を合図に、胴上げが始まった。