泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。




「なれるよ、きっと……」




 ——は?





ふざけてんの?




 俺の思考を壊しそうなその言葉に、思わず殺意が湧いた。



「無理だよ。
もう無理なんだよ。



 俺の体は一生痛いまんまだし、この人形みたいな気味わりぃ顔だってそうだ、一生変わんねぇ。
 ましてや結婚なんて、出来るわけもねぇんだよ……」




 投げやりに、俺はそう言葉を紡いだ。



 ——ハハ、笑える。




自暴自棄にでもなってんのかな。




皮肉なほど嫌な真実。
こんなの告げたって、しょうがないじゃん。




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