泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「奈々さん!恵美さんも、
ヒヤヒヤさせないでくださいよー。
総長に怒られんのとか、 まじ勘弁ナンスから」
エレベーターで1階についた途端、俺達を待っていたであろう龍弥が、そう抗議をしてきた。
「あいつ、
怒らないだろそんな」
俺はエレベーターを出ながら、何食わぬ顔で言う。
「アハハ!確かにー。
怒ってる時より拗ねてる時の方が圧倒的に
多いもん!」
恵美がキャハハっと正論を騒ぎ立てる。
これ、あづに聞こえてたらそれこそ、頬赤くして拗ねるんだろうなぁ。
そんな事ねぇし!とか言ってな。
本当に、羨ましいことこの上ない。