泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「じゃあ、開けるよ?」
恵美があづ達を含む虹欄の奴らがいるで
あろう部屋のドアノブを触った。
きっと俺は、
ここにいる奴らの中で誰よりも壊れている。
けど、それも悪くないのかもしれない。
いつか、自分を人間だって認められる日が
くるまで。
君に会って、俺はきっと、そうなれる機会を貰ったから。
だから……
「恵美、俺が開けるよ」
どんなに人形っぽかろうと、
俺は歩いてみせる。