泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。




「純恋、奈々の意識戻ったぞ。
見舞い行くから起きろ」




 純恋の頭をワシャワシャっと乱暴に
撫で、俺は言う。




「んー」




 それにしても、純恋なのによく寝てんなぁ……。





 純恋は和やかな落ち着き払った顔を
天井に向けて、未だ目を閉じていた。






もう10時なんだがな……。







「あの、奈々の容態私以外に
空我やその彼女、奈々本人。
それと、私の兄にもお伝えしたいのですが」



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