泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
俺は窓を閉めて付いてきてくれた純恋に、唐突にそう言い放った。
「え?」
「いやぁ、こいつ奈々の逆でな。
寝つき良すぎるんだよ」
俺はしゃがみこんで、親友の頭を
撫でた。
潤は、自分で起きれたら何も問題は無いが、
そうでなかったらとことん起きない。
それこそ、蹴ったり頭を叩いたり
大声で騒いだりしてもだ。
「……虹欄って奈々さんといい、
禄に寝れてる人いないんですか」
純恋が俺の隣にしゃがみこんで、
潤を見ながら言う。
「ま、不眠症に近いからな」