泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
冗談抜かすなよ。
死ぬくらいなら、俺らに真っ先に相談しろよ。
俺達は、そんなに頼りねぇのかよっ!!
「…………」
道路の真ん中で勢い良くバイクをUターン
させ、そこへ向かう。
ここが路地裏でよかった。
勢い良く動かしても、
少なくとも引かれる奴は絶対にいない。
なんせ、元々人気がないからな。
《潤、もう一度言う。
死ぬなよ》
奈々が悔しそうに言ってるのが、
声だけでわかってしまった。
「………ごめん、保障出来ないわ」
俺はそう言って通話を切り、バイクを最大限加速させた。