泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
すごく良い意味だと思った。
「私は、そう名付けた理由を、永らく忘れていた。
ごめんなさい!!母親失格よね。それでも、もし貴方がまだ私達と暮らしたいと、そう思ってくれているなら、3人でやり直したい。あの人ともきちんと別れて、今度こそ本当の家族として、貴方を成人するまでの3年間、母親として、貴方を必死で育てたい。
そんな資格、私には無いでしょうけれど」
へぇ……。本当に、ちゃんと愛してて、反省もしてるんだな。
なんて、少しだけ感心した。
「……何いってんの、あるに決まってんだろ。
——いいよそれで。2人でも3人でも、何でもいい。
だから言ってよ、俺を愛してるって」
「ええ。愛しているわ、空我。貴方はこの世の誰よりも愛しい、私の大事な大事な、何にも代えがたいたった一人の子供よ」
「う、うっ、母さんっ!!」
空我は、赤ん坊のように泣き喚いた。