泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
俺の真ん前に座っている奈々が
ノートパソコンを弄りながら言う。
奈々は今、ハッカーの技術を駆使して、
あづの情報を集めている。
「ハッ、言えてる」
俺はパソコンを弄りながらもしっかり話を聞いて会話に入ってきた奈々の言葉に、迷いなく同意した。
あいつが後先考える奴だったら、酒飲みとタバコなんて絶対しないだろうしなぁ…。
「それはそうだけど……だからって見つかんなかったらシャレになんないわよ?」
めぐはそこで俺たちを一喝するように
厳しい一言を言った。
「あぁ、それなら問題なし。
もうどこにいるかわかったから」
——は!?
奈々はめぐのその言葉に、信じられないことを言って平然と即答した。