泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
——決めた。
——もう、死んでやるよ。
「話は終わり?じゃあ私はもう行くわよ。鍵は開いていたら看護師の人が勝手に閉めてくれるから」
そういい、母親は病室の鍵を開けて俺の前から姿を消した。
「………」
そっか。
母さんにとって、俺は道具なんだな……。
ズキズキと心臓が音を立てて痛んだ。まるで針をさされたみたいだ。
「うぁ……」
口から、半ば無意識に嗚咽が漏れた。
——何今更、泣きそうになってんの?
——何今更、ショック受けちゃってんの?
頭可笑しいんじゃねえの?、マジで。
「クッソぉ……っ!」
病室にあるベッドのシーツを両手で掴みあげて、俺は赤ん坊みたいに、ギャアギャア泣き喚いた。
母親か看護師が泣いてるのに気づくかとか、
そんなん考えてらんなかった。
辛すぎて、そんなの考えるどころじゃなかった。