泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
好きだったよ、母さん。
実の親を嫌いになんて、中々なれない。
…………大好きだったよ。
父さんに母さんがよく向けるあの笑顔を、もう一度だけでいいから、俺にも向けてくんないかなぁ……って、そう本気で思ってたよ。
そんな願いは、一生叶わない。
悔しくも今日、それが確定したのだけは、喉元から声が出かかって、その声が枯れ果てるまで叫びたくなるほど、よく分かった。