泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
——黙れよ。
得意げにそういった少女に頭がきた俺は、気がつけば、彼女の胸ぐらを思いっきり掴みあげていた。
「分かったようなこと軽々しく言ってんじゃねぇよっ!!!」
思いのままに、俺は叫び散らす。
目の前にいるのは女だとか、
そんなん考えてらんなかった。
頭に血が登って、
そんなん考えるどころじゃなかった。
「分かりますよ?
……だって、私も死にたいんですもん。
お兄さんが自殺したいと思う理由なんて、だいたい検討がつきます」
へ?
少女は大して慌てもせずにそう言い、拍子抜けして力が抜けてしまった俺の手を、優しく握ってくる。
お前は……俺の死にたい理由がわかるのか?
俺の気持ちが……わかんの?
「だから、一緒に死にません?願いはどうせ叶わないのに自己満足で死ぬのも、2人ならきっと悪くないですよ」