泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
少女は、そう言って笑う。
「私、友達がいないんです」
え?
俺が予想もしない言葉を立て続けに少女は言う。
少女は俺の手を離して、視線を空に上げた。
「この髪色、地毛なんです。私、
日本人とアメリカ人のハーフなんです」
少女は、今にも泣きそうな顔をしながら、自分の金色の髪を撫でる。
「こんな見た目だから私、女友達あんまり出来なくて。それどころか見た目が派手だからって、学校では男の子ばかりが寄ってきて。
後はまぁ、想像出来ると思いますけど……」
少女は、顔を俯かせて、口を閉じた。
少女の瞳は暗くて、やたら寂しそうに見えた。