泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
俺はめぐが腕を組んで得意げに言ったその言葉に、余計驚いた。
まさか奈々がそこまでする……なんてな。
だって、奈々とは高1の初めからの付き合いで
まだ1年にもなってないんだ。
それに奈々はいつも冷静沈着で、めぐにだけやたら甘い。
そういう奴だから第一はめぐで
俺と潤は二の次だと思ってたんだけどなぁ……。
「……恵美うるさい」
泣きながら、奈々は言う。
否定はしないんだな……。
信じらんないけど、嘘じゃないんだ……。
「……ごめん、ごめん奈々」
両目に沢山の涙をためた奈々を見ていたら、俺はどうしようもない自己嫌悪に襲われた。
……きっと俺は、一生謝ったって許されないことをした。
「許さねぇ…許さねぇよ!
だから、ちゃんと生きろよ!! せめて俺に許される日まででも、ちゃんと生きやがれっ!!!」