泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
奈々の俺のYシャツを掴む腕に、余計力が籠った。
「あぁ、生きるよ……。
……本当に、悪かった」
俺は奈々のその小さな背中に腕を回し、囁く。
まるで猫だ。
いつも冷静沈着で何があっても驚かないくせに、
急にこんな風にすがり付いて来るんだから。
もしかするとめぐは、奈々のこういう所に
ハマったのかもしれないなぁ……。
なんて、今はそんなこと考えてる場合じゃないけど。