泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
初恋。
「はあ?
自殺の勧誘!?」
只今、翌朝の午前10時。
最寄り駅近くの路地裏に響くのは、朝っぱらから聞くときついめぐのうるさ過ぎる声。
「恵美、朝にその声はちと勘弁」
朝に弱い奈々が頭を抑えて言う。
「てへ、ごめーん奈々」
めぐは目の前にいる奈々に、小さく手を合わせた。
「朝っぱらからバカップルのやりとりも
俺は勘弁だわ」
潤はそう言い、嫌そうに顔をしかめた。