泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。




「あの女のこととか、
別に考えてねぇし……」




 俺はつい、不貞腐れるようにそっぽを向いて言う。

 頬が少しだけ、熱を帯びた。



「あづわっかりやすー。
何、一目惚れでもしたわけ?
会って一緒に自殺とか、普通はないわよ?」




 笑いながら、両足をブラブラと動かして恵美は言う。




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