泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。



「ああもう、うっさい!!
奈々、もっと情報くれ!!」


 俺はそのバカップル発言に耐えきれず、思わず、勢い良く声を上げて突っ込んだ。




「め、恵美、結婚って……」



「「「……………」」」




奈々の頬が、分かりづらいほど微かに、
紅く染まっていた。




 奈々は口を片手で覆って、もう片方の手で赤髪を、引きちぎれんばかりに掴んでいた。



< 83 / 284 >

この作品をシェア

pagetop