泣き跡に一輪の花Ⅰ~Love or Friends~。
「ま、分かったなら後のことは任せるわ。
救うも救わないも、あんたが決めなさい。
——だって、他でもないあんたが拾ったんだから」
めぐはそう言い、テーブルから立ち上がって
会計に向かった。
「2人も、それでいいわよね?」
「「ああ」」
不意にめぐは足を止めて、3人ほぼ同時に
椅子から立ち上がった俺達の方を向いて、言った。
それに、潤と奈々は、一切の迷いもなく同意する。
「……あいつは俺が救う。
友達がいないなんて、二度と言わせねぇ」
腕を組んだ俺が堂々と口走ったのは、宣戦布告に等しい言葉だった。
「よろしい」
そういって奈々と腕を組むと、めぐはやたらとにやついた笑みを浮かべた。