友 ~雲外に蒼天あり~
伏見城に到着すると
近藤さん 土方さん 山南さんが
呼ばれたのは、わかる
なぜ僕も呼ばれたんだろう…
「面を上げよ」
家老が、ニヤリと笑う
「サチはまだか」
「ただいま参ります」
サチ…
倖が部屋に入るとすぐ
「勇!私を雇うというのは本当か?」
「本当だよ
女中として新選組に入って欲しい」
「新選組へ行け」
「なぜお前が私に指図する」
「あぁ悪かったな!お前の主からも
許可を得てある!支度してこい!」
倖が部屋を出た
「あれの扱いは、厄介だ
手を焼くようなら戻せ」
まるで倖を邪険に扱う物言いに
少しムッとした
「では、手を焼かねばいつまででも
戻さなくていいのですね?」
山南さんが、そう訊ねると
「構わぬ」
しばらくすると町娘姿の倖が戻って来た
「面倒掛けるなよ」
家老がそう言って部屋を後にした
「おいで」
近藤さんは、倖の手を引き
懐に収め、背中を撫でた
倖は、無表情だった
「勇…何してるんだ?」
倖には、わからないんだ
これが愛情を表すことを
「倖が娘でも良いなと思ってね」
「局長の娘が女中として働けるのか?」
「はっはっはっ!!倖は、面白いなぁ!!」
「勇は、いつでも楽しそうだな」
倖が近藤さんに言った
「新選組にいる間は、勇の為に働く
勇の命に背くことはしない
勇がやれということは、なんでもする
必要なくなれば言ってくれ」
「そうか!何でもするか!
はっはっはっ!!頼もしいな!」
こうして
倖が新選組で働くことになった
近藤さん 土方さん 山南さんが
呼ばれたのは、わかる
なぜ僕も呼ばれたんだろう…
「面を上げよ」
家老が、ニヤリと笑う
「サチはまだか」
「ただいま参ります」
サチ…
倖が部屋に入るとすぐ
「勇!私を雇うというのは本当か?」
「本当だよ
女中として新選組に入って欲しい」
「新選組へ行け」
「なぜお前が私に指図する」
「あぁ悪かったな!お前の主からも
許可を得てある!支度してこい!」
倖が部屋を出た
「あれの扱いは、厄介だ
手を焼くようなら戻せ」
まるで倖を邪険に扱う物言いに
少しムッとした
「では、手を焼かねばいつまででも
戻さなくていいのですね?」
山南さんが、そう訊ねると
「構わぬ」
しばらくすると町娘姿の倖が戻って来た
「面倒掛けるなよ」
家老がそう言って部屋を後にした
「おいで」
近藤さんは、倖の手を引き
懐に収め、背中を撫でた
倖は、無表情だった
「勇…何してるんだ?」
倖には、わからないんだ
これが愛情を表すことを
「倖が娘でも良いなと思ってね」
「局長の娘が女中として働けるのか?」
「はっはっはっ!!倖は、面白いなぁ!!」
「勇は、いつでも楽しそうだな」
倖が近藤さんに言った
「新選組にいる間は、勇の為に働く
勇の命に背くことはしない
勇がやれということは、なんでもする
必要なくなれば言ってくれ」
「そうか!何でもするか!
はっはっはっ!!頼もしいな!」
こうして
倖が新選組で働くことになった