友 ~雲外に蒼天あり~
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私は、サチと呼ばれている
新選組の敵である
宮部鼎藏 という男に拾われた
人は、裏切るものだ
いらなくなれば捨てる
恋というものは、恐ろしい
生まれてから、ずっと染みついていた
そんなことすら
主は、違うと想わせた
人並みになれば…
なれるはずないと思って言ったのに
本当に努力して戻ったのだから
さぞ、滑稽だったろう
「サチ お前が新選組で女中をしていたと
仲間から聞いたぞ?」
「あぁ 少し前に潜入してた」
「ほぉ」
宮部は、私を怪しんでいるだろう
「俺の護衛をしろ」
「はい」
この人は、分かりやすい
きっと、新選組と鉢合わせさせ
私の反応を見るのだろう
戦闘支度を整え
夜の町へ
案の定 宮部は、総司の組と鉢合わせた
「お前は!長州の宮部だな!!」
総司の声に、笑みがこぼれる
気合いをいれる
〝総司は、敵!〟
総司が振り上げた刀
宮部との間合いに入り
それを受け止めた
「え!?」
総司は、すぐに私に気がついた
「サチだ 久しぶりだな沖田」
「サチ!?」
総司、今夜の敵が貴方で良かった
私の言葉で違和感を覚えてくれる
「長州の間者だったのか!?」
「ふふっ」
伝わった!総司ならのってくれると思った
「ただの女中ではないと思ったけど
そういうことですか」
「サチ!退くぞ!」
総司の刀を弾くと
少し離れ
「そういえば… コレお前のだったな」
私は、竹とんぼを総司に投げた
今の私には、なにもない
守るものがあるとすれば
新選組だけ
彼らだけ
私は、サチと呼ばれている
新選組の敵である
宮部鼎藏 という男に拾われた
人は、裏切るものだ
いらなくなれば捨てる
恋というものは、恐ろしい
生まれてから、ずっと染みついていた
そんなことすら
主は、違うと想わせた
人並みになれば…
なれるはずないと思って言ったのに
本当に努力して戻ったのだから
さぞ、滑稽だったろう
「サチ お前が新選組で女中をしていたと
仲間から聞いたぞ?」
「あぁ 少し前に潜入してた」
「ほぉ」
宮部は、私を怪しんでいるだろう
「俺の護衛をしろ」
「はい」
この人は、分かりやすい
きっと、新選組と鉢合わせさせ
私の反応を見るのだろう
戦闘支度を整え
夜の町へ
案の定 宮部は、総司の組と鉢合わせた
「お前は!長州の宮部だな!!」
総司の声に、笑みがこぼれる
気合いをいれる
〝総司は、敵!〟
総司が振り上げた刀
宮部との間合いに入り
それを受け止めた
「え!?」
総司は、すぐに私に気がついた
「サチだ 久しぶりだな沖田」
「サチ!?」
総司、今夜の敵が貴方で良かった
私の言葉で違和感を覚えてくれる
「長州の間者だったのか!?」
「ふふっ」
伝わった!総司ならのってくれると思った
「ただの女中ではないと思ったけど
そういうことですか」
「サチ!退くぞ!」
総司の刀を弾くと
少し離れ
「そういえば… コレお前のだったな」
私は、竹とんぼを総司に投げた
今の私には、なにもない
守るものがあるとすれば
新選組だけ
彼らだけ