友 ~雲外に蒼天あり~
灯りの消された店内でも

新選組と長州浪士の区別くらい簡単だ



「二階行きます!」


総司が叫ぶ


「私も!!」


そこら辺の奴から、刀を奪い

二階に上がる

兎に角、宮部を倒したい



「やはり!!お前が手引きしたのか!!!」




夫婦反対した奴が、ギラギラと睨んでくる

そんな中で


「サチ… なぜだ… 
嬉しいと言ったのは、嘘なのか…」


「嘘じゃない… でも、お前も裏切るんだろ
なぁ?一緒に地獄に行くか?」


宮部に心中を持ちかけた


宮部は、抜刀した


「誰がお前なんかと!!!」


「ほら、やっぱり添い遂げる気なんて
なかったんじゃないか…ふふふっ
良かった… 信じなくて」


私は、まわりの奴らを斬った



「俺は、本気だった!!サチ!」



まるで、主に捨てられた時の私のようで


「もっといい人がいる」


「サチ!?俺は、お前を…」


「さよなら」




宮部を二階から落とした


新選組の人を2人斬り

逃げていく宮部が、何度も私に振り返る


にこりと笑って、窓辺を離れた


なんであんな奴助けたんだろう













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