友 ~雲外に蒼天あり~
「倖?婚礼を楽しみにしてたんじゃない?」


「私、気づいたんだ!
婚礼は、好きな人とするものだろ?」

「そうだね」

「私、容保のこと好きじゃない!
総司と同じ!友のような気持ちなんだ!」


「なるほど…」


会津公がムッとしてた理由はこれか


「それ、会津公に言ったんでしょ」


「当たり前だ!主に嘘や隠し事はしない!
もう、主じゃないけど」


「そうなの?」


「私は、誰にも仕えないことにした!
ほら!そうすれば、捨てられることもない」


「倖…」


「もう、檻には戻らない!」

「檻?」


「私は、人らしく生きたいんだ!」


倖は、輝いていた

迷いや不安なんてない


「はい!これ!」

「ありがとう!!また作ってくれたんだ!」


倖は、竹とんぼを受け取った


嬉しいって、表情が笑顔に出てる



僕は、この笑顔を守りたい




刀を振ることに

もう、迷いはなくなった





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