秘密の陰陽師 【壱】
「何の用だよ鳴神隆太?」
《あ〜お前俺たちの過去を聞いたのか〜
俺と葵の秘密なのに〜》
ニヤニヤと気味の悪い笑でそう言う隆太
《なぁ。葵〜お前ほんと綺麗になったな。
味見がしてみたいよ。こっちへおいで?》
そう言って私に手を伸ばす隆太
情けないけど怖くて足が動かなかった。
早く逃げなきゃ。
そう思っても私の足は言うことを聞いてくれない。
隆太の手が私の肩に触れると思ったその瞬間
舜が私を隠すように隆太の前に立った。
そして
「何の用だって聞いてんだよ」
睨みながら隆太にそう聞いた