秘密の陰陽師 【壱】
見回りも終わる頃には時計は3時を指していた
結構時間かかるなぁと思いながらも学校を後にする
「ただいまー」
家に着くといたのはお母さんとお兄ちゃんだけだった
「あれ?お爺ちゃんとお父さんは?」
と聞くと
「陰陽師本部から召集が掛かったとかで
さっき家を出たわよ」
お母さんが答えてくれた
陰陽師本部から…?
なにかあったのかな?
まぁいいか私は私の仕事を全うするだけだし、帰ってきたら少し話を聞こう
そう思って二階にある自分の部屋に向かう。
部屋に入ると書物に目を通す
これは幼い頃から毎日欠かさず続けていることだ
私なんてまだまだ未熟だから少しでも役に立つために勉強しなきゃね。
勉強は好きじゃないけど、修行のためだし何より早くみんなに認められる陰陽師にならなきゃダメだからね!(あなたはもう十分認められていますけどね…)
日本語ではないその書物を黙々と読む。
1時間ぐらい読んで少し休憩をしようとした時
「葵ー俺だ。蓮だ。入るぞー。」
そう言ってお兄ちゃんが入ってきた
「どうしたの?」
「あー久しぶりに組手の相手してくれね?」
珍しいな…
そう思いながらも
「いいよ」
と返事をした
「じゃあ1時間後道場でな。」
そう言ってお兄ちゃんは私の部屋を後にした