秘密の陰陽師 【壱】




家に入るとお母さんが夕飯を並べていた






「蓮、葵。お帰りなさい。
着替えて手を洗ってご飯にするわよ」





私達は、はーいと返事をして
お互い着替えるために部屋に戻る





適当に着替えてリビングに行った頃にはもう既にみんなが揃っていた





「さぁ、頂きましょうか」






お母さんがそう言って皆ご飯を食べ始める






あ、そう言えば!






「そういえばお爺ちゃん」





「なんじゃ?」





「今日陰陽師本部に行ったんだよね?
何かあったの?」





私がそう聞くとお爺ちゃんとお父さんは
少し深刻そうな顔をする










「葵、蓮。よく聞きなさい。
この辺で最近中級、上級の妖が
多数発生している」






お爺ちゃんがそう静かに伝える




家族に緊張が走る


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