秘密の陰陽師 【壱】
私はさっきより驚いた
心臓がうるさい
こんなイケメンが目の前にいるからなのか、
それとも高田家の人間が目の前にいるからなのか、もうそれすらも分からない
「そんなに固まっちゃってどうしたの?
可愛いな、お前」
彼はそう言ってチュッと私の頬にキスをした
え…キス…?
もう何が何だか分からない
頭が真っ白だ
「なっななんで…なんで高田家が」
精一杯振り絞って出た声が情けなく震えている
「さぁ?なんででしょう?」
彼は不適に微笑みそう返した
「今日は俺は帰るよ。
まぁまた近いうちに会うことになると思うけどね。じゃあね可愛い葵?」
そう言いながら彼は去って行った