秘密の陰陽師 【壱】
あまりの圧力に頷くことしかできなかった
「よし。約束だぞ。破ってみろ。
わかってるな。」
ニヤリと笑う舜は悪魔そのものだ
「それより」
舜は話を続ける
あたしは首をかしげる
「ここについたあたりから嫌な妖気がする。」
あぁやっぱり舜はすごいや
「私も思ってた。」
それは本当に小さな妖気。
でも確かに嫌な感じのする妖気だ
並みの陰陽師じゃ気付かないだろう
「てことで見回りに行くぞ。
今日と明日、今日は今からだ。
明日は肝試しの2時間前からだ。
分かったか?」
私は頷いた
じゃあ行くぞと言った舜はチュッと私にキスをし歩き始めた
びっくりしたけど自然と嫌じゃなかった
むしろ受け入れている自分がいた
なのに
神様
あなたは私を見逃したりはしない
私はあなたに許しては頂けないのですか?
私は幸せになれないのですか…?
もう少し気を張っていれば
あんな事にはならなかったのに…