秘密の陰陽師 【壱】
「はい。できたよ」
「ありがとな」
そう言うと私はソファに座っている舜の前に座った
「あのね、今日来てもらったのは私の過去のことを舜に話すためなの」
「過去?」
「そう…昨日の人、私知ってるんだ」
「あの森であったやつか?」
「そう。」
ドクっドクっと心臓がうるさく音を立てる
ついに…話す時が来た…
目を閉じて気持ちを落ちつかせる
目を開けると舜と目線が絡まる
「大丈夫だ、ゆっくりでいい」
そう言って少し微笑んだ舜の顔を見るとなんだか本当に大丈夫な気がしてきた
「名前は鳴神隆太」
ポツリ…消えそうな声で私はそう言った
「鳴神…ってまさかあの?」
舜は驚いた顔をした