秋恋祭り (あきこいまつり)
 解散の号令と共に人々は散って行った。

 私は見失ってしまった雅巳の姿を探し歩いた。


 いくら探しても雅巳は見つからない……

 祭りの終わりと共に消えてしまった……

 私の気持ちだけを残して……


 本当に祭りの盛り上げの為だけに私に声を掛けてきたのだろうか?

 『うそつきじゃない』と言った眼差しは何を言いたかったのだろう?

 込み上げてくる涙に唇を噛み、私は神社を後にした。



 雅巳の消えた理由は、後から私の耳にも入ってきた……
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