【短】腹黒幼なじみの告白
プロローグ
プロローグ
________*
たとえば誰かが告白してきたとする。
そしたら僕は、こう答える。
「君の気持ちは嬉しいんだけど、応えることはできない。ごめんね」
声のトーンは低すぎず、高すぎず。
スピードは、ややゆっくりめで。
あらかじめ用意しておいた台詞を、発する。
たいていの子は、すぐに引き下がる。
中には、
「どうして?」とグイグイ迫ってくる子もいる。
そういうときは、
『どうしてもなにも、誰がお前と付き合うかよ』
――なんて心の声は、けっして口に出さない。
「勉強に専念したいんだ」
とでも言っておく。
なぜかって?
そんなの決まっている。
上げたいからだよ、好感度。
< 1 / 22 >