日常に、ほんの少しの恋を添えて
……あんまり、味がしない。
だめだ、しっかりしなくては。
元カレと別れた時だってこんなモヤモヤした気持ちにならなかったのに。
何度目かのため息をつき、ソファーでぐったりと項垂れる。
ぼうっとした頭で目の前にあるテレビ画面を見つめて、どれくらいの時間が過ぎたのだろうか。いつの間にか眠っていたようで、目を覚ますと時刻は22時を過ぎていた。
――いっけない。ソファーで寝ちゃってた……
まだぼんやりしながら、何気なく手元にあったスマホを見る。すると不在着信のお知らせが。
誰だろう……
着信履歴をチェックすると、私の胸がドキン、とひときわ大きく跳ねた。
電話をかけてきたのは、専務だったからだ。
え? なんで専務? もしかしたら何かあったのだろうか?
そう思ったら急に頭がはっきりしてきて、私は慌てて専務に電話を掛けた。
数回のコールの後、もう出てくれないかなと思い始めたその時、耳元に専務の声が響いた。
『……はい。長谷川?』
「すみません、お電話いただいたみたいでっ……!! 私、うたた寝してて電話に気が付きませんでした」
だめだ、しっかりしなくては。
元カレと別れた時だってこんなモヤモヤした気持ちにならなかったのに。
何度目かのため息をつき、ソファーでぐったりと項垂れる。
ぼうっとした頭で目の前にあるテレビ画面を見つめて、どれくらいの時間が過ぎたのだろうか。いつの間にか眠っていたようで、目を覚ますと時刻は22時を過ぎていた。
――いっけない。ソファーで寝ちゃってた……
まだぼんやりしながら、何気なく手元にあったスマホを見る。すると不在着信のお知らせが。
誰だろう……
着信履歴をチェックすると、私の胸がドキン、とひときわ大きく跳ねた。
電話をかけてきたのは、専務だったからだ。
え? なんで専務? もしかしたら何かあったのだろうか?
そう思ったら急に頭がはっきりしてきて、私は慌てて専務に電話を掛けた。
数回のコールの後、もう出てくれないかなと思い始めたその時、耳元に専務の声が響いた。
『……はい。長谷川?』
「すみません、お電話いただいたみたいでっ……!! 私、うたた寝してて電話に気が付きませんでした」