日常に、ほんの少しの恋を添えて
珍しく今日は一日デスクワークで役員室に引きこもり中の専務。海外出張から戻ってからというもの外出ばかりしていたので、紙の仕事が溜まってしまったらしい。
定期的にコーヒーを届けると、時にパソコンの画面を見ながら、時に書類を見つめながら眉間に皺を寄せ考え込む専務がいた。
もうすぐ昼ではあるが、コーヒーはこれで3杯目。しかもすべてブラックとなると私だったらちょっと胃にきそう。
私はコーヒーをデスクに置きつつも、専務に声をかけた。
「専務、やっぱりお茶にしましょうか?」
私の声に専務が顔を上げこちらを見て、「ん?」と目を見開いた。
そんな表情がまた絵になるほど顔がいい。顔がいいって得だわ。
「いえ、すきっ腹にコーヒーばかりでは胃によくないかと……もしよかったらお茶、お持ちします。いかがですか」
デスクに置かれたコーヒーを何か考えるようにじっと見つめてから、専務が私を見る。
「そうか。それもそうだな。じゃあお茶頼もうかな」
「はい」
そしてすぐに私が持ってきたお茶は。
「……梅こぶ茶」
湯呑の中を覗きながら、珍しいものを見るような表情で専務が呟いた。
給湯室に常備されているのを見つけて、これはいけるんじゃないかなーと思ったのがこのお茶。緑茶も紅茶もコーヒーもカフェインが含まれているわけだし、だったらやっぱこれかなと。
「カフェインばかり摂取するのはいかがなものかと……。たまに飲むと落ち着きませんか? 梅こぶ茶」
「たまに飲むとうまいな。ありがとう」
定期的にコーヒーを届けると、時にパソコンの画面を見ながら、時に書類を見つめながら眉間に皺を寄せ考え込む専務がいた。
もうすぐ昼ではあるが、コーヒーはこれで3杯目。しかもすべてブラックとなると私だったらちょっと胃にきそう。
私はコーヒーをデスクに置きつつも、専務に声をかけた。
「専務、やっぱりお茶にしましょうか?」
私の声に専務が顔を上げこちらを見て、「ん?」と目を見開いた。
そんな表情がまた絵になるほど顔がいい。顔がいいって得だわ。
「いえ、すきっ腹にコーヒーばかりでは胃によくないかと……もしよかったらお茶、お持ちします。いかがですか」
デスクに置かれたコーヒーを何か考えるようにじっと見つめてから、専務が私を見る。
「そうか。それもそうだな。じゃあお茶頼もうかな」
「はい」
そしてすぐに私が持ってきたお茶は。
「……梅こぶ茶」
湯呑の中を覗きながら、珍しいものを見るような表情で専務が呟いた。
給湯室に常備されているのを見つけて、これはいけるんじゃないかなーと思ったのがこのお茶。緑茶も紅茶もコーヒーもカフェインが含まれているわけだし、だったらやっぱこれかなと。
「カフェインばかり摂取するのはいかがなものかと……。たまに飲むと落ち着きませんか? 梅こぶ茶」
「たまに飲むとうまいな。ありがとう」