好きになった彼は幽霊でした。

それから2週間くらいが経った放課後。


カバンに荷物を詰めていると、夏菜ちゃんと龍平君が話し掛けてきた。


「雪姫ちゃん、これから3人で遊びに行こーよ!」


「えっ…?」


「ほら、ゲーセンとか!私、雪姫ちゃんとプリクラ撮りたかったんだよねぇ〜♪あ、心配しなくても、龍平が奢ってくれるって!」


「おう!まかせとけって!」


そんなこんなで、半ば強引に3人でゲームセンターに行く事になった。


学校を出て近くのゲームセンターに入ると、賑やかな音が鳴り響いている。


見たことのない空間、聞いたことのない音。
思えばこんなところに来たのはこれが初めてで、緊張してドキドキする。


「雪姫ちゃん、プリクラ撮ろ〜!」


「う、うん…!」


最初は緊張してたけど時間が経つにつれて慣れてきた。なにより夏菜ちゃん達といるのは、すごく楽しかった。


ゲームセンターを出た頃には、空は赤くなっていた。


「は〜楽しかったぁ〜!また来ようねっ!」


「うんっ。」


私は本当に楽しくて、笑顔で返事を返した。

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