好きになった彼は幽霊でした。
「あ、今、気持ち読まれたって思ったでしょ。」
「えぇっ!?」
「あははっ!雪姫ちゃんってば、分かりやすくて面白い!」
うぅ…笑われちゃった。恥ずかしいよ〜!
「そんなことより、今日の昼間、手降振ったの気付いてくれた?」
「え、やっぱり優馬君だったんですか?」
「うん、結構前から雪姫ちゃんの事見てたんだよ。まぁ、全然気付いてなかったけどね。」
「前から……?」
「君があそこのベンチでお昼を食べるようになってからね。」
私があそこでお昼を過ごすようになったのは、入学してから2日後の事だった。
最初からほぼ毎日って事じゃん…!
「君がぼーっとしてたり、猫と戯れている所も…もちろん君が寝てる所も、ね。」
優馬君は意地悪く言う。
そんなところまで見られてたなんて…!