好きになった彼は幽霊でした。
俺には好きな子がいるんだ
午前6時。
私は設定して置いた目覚ましで目を覚ました。2日連続で夜更かししている私は目覚めが悪い。
しかし、それだけでは休むわけにはいかない。
それに起きてしまえば、なんて事はない。
「あ、雪姫ちゃん、おはよ〜!」
「おはよう、夏菜ちゃん。」
私は制服に着替えると、夏菜ちゃんと一緒に朝食を食べにカフェへ向かう。朝食を食べ終わると、スクールバッグを持っていつものように部屋を出る。
「うぅ〜…1限目、古典の小テストだよ〜!雪姫ちゃんに教えてもらったから、ほとんど分かるようになったけど、やっぱりまだ心配だよ〜!」
「大丈夫だよ、きっと!」
「そうだよね!ありがとう、私頑張るねっ!」
万遍の笑みでガッツポーズをする夏菜ちゃん。
可愛いなぁ。こういう子だったら、きっと優馬君も好きになっちゃうんだろうな…。
そんな事を思うと、何故か胸の奥がズキンと痛む。