好きになった彼は幽霊でした。
友達
午前中10時過ぎ。
土曜日だからいつもより遅めに起きる。
体を起こすと目に少し違和感を感じて鏡を見る。
そして思ってた通り…。
「うぅ…やっぱり目、赤く腫れてる…。」
とりあえず冷やさなきゃ…。
私がタオルを水で濡らしてこようと手に取ると、ちょうど夏菜ちゃんが目を覚ました。
「…雪姫ちゃん、おはよ〜…って、え、雪姫ちゃん!?どうしたの、その目!!すごく真っ赤だよ!?」
「あ…えっと…。」
どうしよう、言い訳考えてなかった…。
「とりあえず、タオル濡らしてきてあげるから、雪姫ちゃんはここで待ってて!」
夏菜ちゃんは私が言葉を言うより先に、私からタオルを奪って行ってしまった。
夏菜ちゃんが戻ってくると、すぐに目に冷たいタオルを当てる。しばらくすると赤みも腫れも引いた。
「で、目赤く腫れたってことは、いっぱい泣いたんだよね?何があったの?」