好きになった彼は幽霊でした。
あのさぁ、そんな顔しないでくれる?
午後5時40分頃。
部屋に戻ると、夏菜ちゃんは部屋に戻って来ていた。
「あ、おかえり〜!ねぇ、どうだった??」
金環日食を優馬君と見る事は伝えてあった。
「あ、うん、仲直り出来たよっ…!」
「そっかぁ、よかった!ほんと心配してたんだよ〜!」
「ありがとう、夏菜ちゃん…!」
「いいって!それより告白、出来た?好きって言えた?」
その問に私は少し押黙る。
「ううん…言えなかった。でも、好きとか嫌いとか、もうどっちでもいいかなって思った。…私は最後の時まで…ただ隣にいたい…って、わぁあ!」
夏菜ちゃんに頭撫でられた!
「雪姫ちゃん、健気だねぇ…ほんと、いい子過ぎ〜!それで?今日も夜行くの?」
「あっ…その事なんだけど…明日、学校に行くまで優馬君と一緒にいる事になって…だからっ…。」
「えっ、ほんとに!?なんだかんだ言ってもラブラブじゃん♡私の事は気にしないで、思う存分一緒にいなさいなっ♪」
「ありがとう、夏菜ちゃん!」
私達は早めに夕飯を食べに行くと、いつも使ってる毛布を持って図書室に向かった。
時計は午後8時30分少し前をさしていた。